#041024

頭良……

ボクはそこそこにガジェットというかプロダクトオタクだ。
とはいえどひっきりなしに買い集めるほど資金力があるわけではないので、吟味を重ねてこれだ!という一品を買い大切にするタイプ。買ったあと長く使う場合もあれば、他の品に興味が出る場合もある。

現在、もっぱら興味があるというか一度使ってみたいと思っているのは、レバーレスのアーケードコントローラー(アケコン)の PUNK WORKSHOP(以下PWS)だ。

プロゲーマーの愛用者も多いデバイスで、ボタンに縁があるため弾き入力がしやすいとか色々理由はあれど、この薄さに加え天板面を自由にカスタム(印刷した紙を挟める)というのが、すこぶる気になっている。
上の写真はUltra Boxという少し大きめのもののカスタム天板モデル。くわえてボタン配置がまだ加わって新しいレイアウトDタイプで、元々の商品人気もあることにくわえ生産がはじまったばかりのために在庫切れが続いている。(Dタイプは2024年の夏頃から販売開始)
価格はPC専用が¥35,980とPS5対応が¥50,980円と安くない。安くないのだけどボクは天板に好きなイラストをカスタムできて、高性能なアケコンというだけで惜しくないと思ってしまっている。しかし入手が困難。

なら作ればいいんじゃない?となるのは道理だ。
普通に考えればPWSはボタンも売っているし、基盤もRaspberry Pico GP2040で組めばいいだけだ。それはそう。
問題はPWSには前傾斜があることだ。

アクリル製のレバーレスケースはいくつか有名な販売者がいてBooth(くろまき工房さんとか)などで販売されいてるものの、どれも前傾斜がなく四角いボックスの形状となっている。アケコンは膝置きが主流のためなのか、もしくは前傾斜の角度で好みが出るのを嫌っているのだと思う。
しかしボクは机に置いてやりたい派なので、極力薄型で前傾斜というPWSの形が理想。もちろん当たり前のように図面がその辺にころがっているわけではなく、アクリル裁断を依頼するときにだいたいの傾斜角度を設計するしかないと思っていた。

そんなある日、メルカリにどうみてもPWSみたいな形のアケコンが販売されていた。しかもちゃんとPWS正規品のように天板がマグネットで外せる機構になっている。
「な、何…っ!この人一体どうやってこの設計と仕組みに辿り着いたんだ」
そう思ったボクは他の写真を舐め回すように確認。「なんという再現度。完璧にかなり近い。素晴らしいな…」と感嘆のため息と共に眺めた。

PWS ボタンサイズ

PWSのボタンはネジ止めのものと薄型のひっかけタイプの2種類がある。ネジ止めタイプはその構造上ボタンに厚みがでてしまうため、薄型のアケコンを作る場合は薄型ボタンのひっかかりに適応した厚さの天板設計が必要不可欠というのも一つのハードルだった。ボタン自体の図面はAliexpressに掲載されているけれど、天板留めに必要な厚みだけは数値表記がない。
また正規品の天板カスタムモデルは、2枚のアクリル板が合わさっていて間に紙がはさめる。これも厄介なことに2枚の天板上下で微妙に穴の経が異なるらしくΦ25mmとΦ24mmで穴があいていると動画で紹介されていた。どちらにせよ紙を挟んで2枚のアクリル天板の厚みがボタンの引っ掛かりピッタリと設計できないとボタンの固定ができないため、ボタンを先に買ってノギスで採寸の必要がある。

結局この辺りの設計が結構な手間となるので、もう正規品買ったほうが良いよねと結論づけてしまっていた。しかしそれをものともせず模倣品を設計・販売しているなんて、何度試行錯誤したのだろう……なんて強者だ、と深く感心した。
これは他の出品物に何か製作に辿り着くヒントがあるのではと思い、過去の販売一覧を見るとPWSの模倣品の中に正規品が1つだけ並んでいた。

「……あっ!」

こ、こやつ正規品を採寸して……!しかし頭良……!
いやいや著作権とか道徳が遥か彼方の路上に置き去りで放置プレ……
というかなりもんやりする物を見てしまった。

#031024

地球の温度は昔から激しく変化しており、人類誕生後だけを見ても、海面が現在より30メートル以上高かった高温期が何回もあった。
北極の氷はなかった時代の方が長いし、北海道にもサンゴ礁の化石がある。
多くの人々が「普通の状態」と思っている気温は、地球の歴史から見れば瞬間的な、たかだか過去200年程度のものにすぎない。

日本人が「日本人の利益はヨーロッパ人と共通だ」と考えて温暖化防止をするのは勝手だが、それは決して「地球のため」ではない。

政策研究大学院大学教授・岡本薫

個人的に地球に優しくという標語が嫌いではない。
嫌いではないのだけれど、だからといって「地球に優しくするから人間には厳しくいくよ。覚悟してよね!」ってのは違わないか?と思う。

「お涙頂戴!地球に優しくしてるんです私達頑張ってるんです!その活動にお金がかかるんです!温かい支援を!」はただの感動ポルノだしビジネス。
それで潤う人がいて、そこにお金を払うことで満足を得れる人と企業いがいるのもわかる。
その輪の中で完結してるならどうぞ好きにしてくれればいい。
ただその輪を勝手に広げてもっと儲けたい!ウマウマしたい!ゲロシャブしたい!なんてのは、許容できないし、弁えてろとなる。

環境保護や大気汚染云々で活動するなら、お隣にある大陸の大きな国でその活動すればいい。
なんせCO2排出だけみても世界No1の10,648.5tでぶっちぎりだ。2位のアメリカ4,549.3tとダブルスコア差だ。(キッズ外務省 二酸化炭素(CO2)排出量の多い国
環境庁の資料だと2020年の時点で31.4%で圧倒的。日本は3.1%。

CO2の他にも、みんな大好きリチウムも少し前に「廃棄方法が問題になる」と警鐘ならしてた研究があったけど、しっかりめに踏み潰され、今じゃEVモビリティやらなんやらで溢れている。出口の問題が解決してないのに供給増やすのが実にお隣さんっぽい。

だめになったら次のことをすれば良い。
悪影響なんて知ったことじゃない。
そんなビジネス思想で「地球に優しい」なんて烏滸言以外のなんだというのか。

あと安全な場所で平和や環境保護の抗議活動してるのも吐き気がするほど嫌い。
人間の欲望が丸見えで悍ましさと醜悪さの坩堝。
早く宗教は承認欲求を大罪認定しろ。

#021024

モスバーガーのチリドッグを見ると思い出す

「太平洋を見てみたい」

高校を卒業後、国内主要都市に支社がある会社に入社したボクは、生まれ故郷のモモタローランドから遠く離れた東北への赴任を命じられた。はじめこそ「なんでやねん。嫌がらせすぎる」という気持ちが強かったものの、住み始めて二ヶ月後には「仙台最高やっほーい。ボクここに骨を埋めます」と東北大好きな人間になっていたのだが、それはまた別の話だ。

赴任後はグループ会社共有の独身寮に自動入寮。
独身寮には年齢制限があり、数年後にはトコロテンのように強制的に退寮する必要がる。結果として歴代の先輩方の使用物が置き土産のようにいくつか残っており、古びた自転車もその中のひとつだった。

寮母さんに尋ねると直せるなら自由に使って良いとのことだった。寮付近にある自転車屋に持ち込み、注油などのメンテナンスを受けると快適に利用できるようになる。これで行動範囲が広がるぞーと週末はあてもなく仙台市内を北へ南へとブラブラ行動するようになった。

ボクは今も変わらないが用もなく本屋に立ち寄る程度には、本屋が好きだ。
この当時は携帯電話もまだ浸透しておらず、ポケットベルが全盛期の時代。当然GPSによる地図といったものはないため、現在地を知るには紙などの地図を広げる必要があった。
週末の金曜日、書店の中をブラブラしていると地図が目に入った。あまり気にしていなかったが、そもそも今自分はどこに住んでいるのかを調べてみると、宮城県は縦に細長く、仙台市から少し東側にいけば太平洋になっていた。

「これは自転車でいけないだろうか?」とふと思った。
仙台駅から海近くの塩竈市まで尺図を指で図ると20kmはないようだったのと、道も国道45号線から一本道でこれならば地図がなくても辿り着けそうに見えた。
幸い翌日の天気は晴れだったので、早速自転車で小さな旅に出ることにした。


朝食用に用意されている炊飯器からおにぎりを2つ作りお弁当にした。
9時に出発したものの、塩釜市にはお昼を大きく過ぎころに到着。道中は土地勘もない地名もわからないとないないづくし。当然方向も現在地もわからず道に迷い、東に進んでいたはずが何故か西に戻っていたりと散々だった。通ゆく人に「あの海はどちらの方向ですか?」と訪ねる頭のおかしな人ギリギリな手前の行動でなんとか辿り着いた。

そのおかげではじめて目にした太平洋は忘れられない光景になった。
とはいえど見渡す限り水平線といった光景ではなく、どちらかというと故郷で良くみるような海の先に小さな島が連なったような景色。それが期待外れというわけではなく、遠く離れていても故郷と同じような景色が見れたことが懐かしさを覚えると同時に寂しさを解消してくれた。何だかんだで一人知らない土地に放り出され、心のどこかでは寂しさを覚えていのだと遅れて頭が理解することができた。

しばらく海を堪能後、帰路につく。
帰りは行きよりも楽だった。というのもどこへ向かっていても必ず「仙台」への案内標識があるため迷うことがなかった。
そうして夕方も近づき薄暗くなり始めたころ、道路沿いのモスバーガーで「チリドッグ」を購入。あたりはすでに暗くなりはじめていた。自転車にはライトがあるとはいえ、まだ知らない場所にいることもあり、道が見づらくなる前に少しでも知っている場所まで戻ろうと、自転車に乗りながら食べれる考え持ち帰りを選んだ。

実はそれまで自分の人生でモスバーガーを食べたことが一度もなかった。
高校時代に友人とモスバーガーに行く機会は何どもあったが、月の小遣いが3,000円でわずかでもゲームセンターのゲームで遊びたいと思っていたので、付き合いで行っても水しか飲んでいなかった。友達が美味しそうに食べるのを何度も見ていたので、モスバーガーを見て「そうだ、せっかくだから食べてみよう」と思ったわけだ。

だから持ち帰りも店内飲食と同じく紙の袋に入っているものだとばかり思っていたら、プラスチックの上下に分かれる開閉トレーだったことにまず驚いた。そして悪銭苦闘しながらなんとか蓋を外し下蓋に重ねる。そうして透明な薄い紙を手前に持ち上げ、チリドッグをかじれるようにセット。
そして「いざ、頂きます!」と口をあけた瞬間、自転車の前輪が歩道の大きな段差で跳ね上がり、両手の肘でハンドルを操作していたボクの手に突き上げるような衝撃が加わった。

ガンッ
「あっ!?」

手を汚さないようにと両手でトレーを支える形で持っていたこともあり、フリーになっていたチリドッグは慣性の法則に則り前方に放り出され、綺麗な放物線を描きながら地面に着地。
直後に前輪と後輪で轢き潰された。

慌ててブレーキを踏んで後ろを見ると無惨な姿になったチリドッグだった物が見えた。
ご飯を失った落胆、悲しみから「どうしてせめて停車して食べなかったのか」という自らの愚かな行為とアホさに自分を責め立てた。しかも手持ちのお金はチリドッグを買って尽きてしまっていて残り数十円だったこともあり、寮まで空腹のまま自転車を漕いで帰るはめになった。


あの時のひもじさとアホさと愚かさは今でもモスのチリドッグを見るたびに苦い記憶として思い出す。人間は愚か。


#011024

何かを失わないために、何かを我慢する

町を歩けば午前中から飲んでいる人を見かける。
羨ましいという気持ちが湧き上がる反面、果たして自分は「今日は1日何してもしなくてもいいから、朝から飲んでもいいよ」と言われて飲むだろうか?

たぶん飲まないだろう。
もちろん錯覚なのだけど、飲むことによって制限される行動が増え、その制限される行動が増える感覚が「失う」ことのように感じてしまう。
2つ目の理由にお酒は弱い心にスルスルと入り込み堕落させてしまうからというのもある。
そして3つ目の理由は全く根拠がないものの、ボクはお酒を飲むと食欲がでて過剰に食べてしまうので太るというのもある。

とても死ぬほどバカらしいと思う。
一番賢いやり方は数ヶ月間自分を追い込むレベルで食事制限をかけて摂取カロリーを減らし、毎日歩き、少しでもいいから筋トレをする。そんなダイエットをすれば良いだけだ。
ここ3年ほど「なんとなくダイエットを続けている」という無駄な食事制限をかけているような気持ちだけを持ったままになっている。本当に愚かだ。
一度ちゃんと理想の体重にしてから、その時になってあらためてどうするかを考えれば良い。

「失う」ように感じるというのは停滞しているということでしかない。敗戦が見えてきているから被害を減らそうとか、坂道を登っているときに立ち止まるような感覚と似ている。「失わない」を解決する行動は「我慢する」「耐える」の防御ではなく、「何かを新しく得る」といった攻撃的・積極的な行動だ。
ゴールは歩いていくことでしか近づくことはできない。

そんな振り返りと今日からでも頑張るぞの気持ち。
お願い腹筋ローラーとリングフィット。
筋トレから逃げるな。

#290924

理容室にいきがてらブラブラ東京駅周辺を散策してきた。
天気は曇り空だったが、ボクは基本GRはモノクロ写真を撮る方が好きなのであまり気にならない。
東京駅の地下街をブラブラとしたあと、銀座の裏通りを当てもなく歩きながらGRで撮影。GR購入時付与されたポイントで購入した「INDUSTRIA GRフィンガーストラップ」に中指と薬指を通しグリップを指の腹でひっかける。これが思った以上にホールド感があることに加え、歩くときに邪魔にならず、気軽にパシャパシャと撮影できるのが気に入っている。

GINZA SIXの近くまでいったとき、せっかくなので蔦屋書店に立ち寄ることにした。
入口から続くエスカレーターを登ると吹き抜けのアートに目が止まる。GINZA SIXの吹き抜けアート展示は草間彌生の印象が強かったけれど、どうやら展示されていたのはオープン1年間の期間だけでその後は色々なアーティストが入れ替わりで担当されていたようだ。
3Fまで上るとエスカレーター降り場真横にあるLeicaストアが視界に入り、よく見るとM11の展示があった。初めて実機を目の当たりにすることができたので羨望の眼差しで眺めていると、熱心にスタッフから説明を受けた。欲しいとは思うが、いやしかし価格よ……道端で困っている石油王を手助けして「どうぞ感謝の500万をお受け取りください」とかでもならないと買えそうにない。(贈与税考慮)
個人的に好きな写真家は?と言われたら迷わず「ソール・ライター」と答える程度には、Leicaが作り出す画が好きだ。

GINZA SIX

3FはMENS向けの商品売場だったため、ついでにぐるぐるとテナントを物色したものの、普段ユニクロで満足を覚えるようになってしまった今のボクでは高価すぎて手が出ない。
季節毎に新しく服をユニクロで購入し着用するほうが他人に悪印象を与えづらい。高価な服を買うメリット・価値ももちろん理解はしているので必要になったら買おうという気持ちはあれど、今の自分にはまだ必要ない。しっかりとダイエットを完遂させてから考えよう。

エスカレーターを降りていると後ろの若い二人が「気をつけないとすぐ20万くらい使っちゃう」「わかる。来るたびに20万くらいは使う」と話していて、ボクは場違いさから雨に打たれる子犬のように震えた。

最近では一人暮らしをするのは贅沢みたいな風潮があるようで、関東に実家があるなら極力実家で貯蓄と資産形成を行い、余裕が出たら一人暮らしみたいなのが主流なようだ。実際ボクもそれが賢いと思う。家賃や光熱費支払いがないなら資産形成も遊ぶ金も使い放題だよなーと憧れはするものの、家族と一緒というのがどうしても嫌だったのであまり後悔していない。

家といえば、最近London Grammar / HOUSEという曲がお気に入り。


蔦屋書店をブラブラしたあとは、気になっていたApple watch 10を見にApple Storeへ。
触ってみた感触は悪くない。9万円かーという気持ち以前に通信キャリアを考えないといけないというのが面倒すぎる。ahamoが去年Apple watchワンナンバー対応したので、今年こそpovo / UQにもワンナンバーくるんじゃないか?と期待したが、無事歯茎で死んだ。
そろそろお願いしますKDDI様……お慈悲を。

#280924

うつ病にPowerWash Simulatorが効くらしい

『パワーウォッシュシミュレーター』が“メンタル改善に効果あり”との研究結果。たった15分の洗浄没頭で気分が上がる」という投稿がXで話題だった。
記事を読むと1日15分のプレイでうつ病に改善が見られるとある。

とはいえど、そんなことするくらいならボクは部屋を掃除・整理すればいいのでは?と思う派。以前そちらも改善に効果があるといわれていたし、部屋が綺麗な状態の方が気持ちは良い。画面の中で時間をかけて綺麗にしても、画面の外が汚かったら元の木阿弥では。

そんなわけで今日はいつも以上に部屋を掃除をした。
押入れの中で適当に積んでいた空き箱を取り出してから積み直し、引っ越して以来数年使っていないホットプレートも粗大ごみに出した。
さらに衣装ケースも全部ひっくり返した上で丁寧にたたみなおし、首元がよれているものは捨て、ユニクロの商品はリサイクルボックスに入れる準備をする。
本棚の上も雑巾をかけ、加水分解していたねんどろいども分解して清掃した。

昼から始めて夕方までしっかりと部屋を片付けたので、流石に気分が良くなった。
ほんとうは仕事をするつもりだったけど、そんな日があってもいい。